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「やー野部ちゃん!今日はお疲れ様。久々に講義見せてもらったけど、やっぱ勉強になるね。」
ソフトブレーン・サービス会長の小松は肩を並べて歩く本日の講師、野部に声をかけた。
「何いってんですか小松さ〜ん。久々に緊張しちゃいましたよ」
ソフトブレーン・サービスの代表を務める野部は笑顔で応える。
お互い全国7校で展開している中小中堅企業向け実践的プログラム「プロセスマネジメント大学」の講師等で日本中を飛び回る昨今、小松が野部の講義に同席するのは本当に久しぶりなのであった。
「ま たまにはいいじゃない。でも今回のプロセスマネジメント大学東京港区校、なかなか楽しみな受講者さんが多いね」
「そうですね小松さん、東京校では再受講の方が結構いて『仕上げ』的なところもあったんですが、今回は新設校という事で、ひと伸びもふた伸びもしそうなフレッシュな中小企業さんが多くいらしてますね」
「確かに! ご自分たちはきっと伸び悩んでらっしゃるから、自覚はないだろうけど、我々から見ると伸びしろたっぷりのフレッシュ企業ばっかりだよね」
今回始まった東京港区校は、これまでの東京校から派生したいわば「分校」である。今後都内に分校化を進めていきたい二人にとって、港区校の出だしが良いことは何よりも嬉しいことだった。
「小松さん 今日は久々にこのまま食事いかないですか?作田君も連れて」
「お いいね。僕もこの後夜は予定ないから、この辺で軽くやっていこうか?」
「あのー」
後ろをついて歩きながら黙って二人のやりとりを聞いていた、作田利大が口を開いた。
「実はこの近くに、前職の同僚の実家の寿司屋があるんですけど、そこ行ってみませんか? たぶんそいつも居るはず なんですけど。」
「お いいんじゃない。そこ行ってみようよ。」
小松と野部は、作田の先導で、新橋駅烏森口を抜け路地に入っていった。
(続く)
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